will・would・can・couldの違い|「過去形=昔」だけじゃない
「wouldはwillの過去形なら、なぜ仮定法や丁寧表現でも使うの?」「couldもcanの過去形なのに、現在のお願いで使えるの?」。この疑問は、英語の過去形を昔の出来事だけを表す形だと思うと起こります。
過去形には時間を過去にする働きだけでなく、時間・現実・相手との距離を作る働きがあります。wouldやcouldの複数の用法は、この「距離」で考えるとつながります。
1. will → would:まずは本当の過去
彼は来ると思います。
I thought he would come.
彼は来ると思っていました。
現在の時点から未来を見るならwill。過去の時点から、その後の未来を見るならwouldです。
過去:昨日 👀 ─────→ その後 would
この意味では、wouldを「willの過去形」と考えて問題ありません。
2. 仮定法のwouldは「過去の未来」なの?
十分なお金があれば、車を買うんだけどな。
ここでのhadは「昔お金を持っていた」という意味ではありません。現在の現実から一歩離れたもしもの世界を表しています。
↓ 現実から距離を取る
【仮想】If I had enough money
↓
I would buy a car.
つまり仮定法過去の「過去」は、必ずしも時間の過去ではありません。現実からの距離を過去形で表すことがあります。
3. 現実的な条件と仮定法を比較
お金が十分あったら、車を買います。
→ 起こり得る未来の条件として話している。
If I had enough money, I would buy a car.
お金が十分あれば、車を買うんだけどな。
→ 現実とは違う・現実から距離のある仮定として話している。
「仮定法過去=実現確率が低い」とだけ覚えるより、話し手がその状況を現実から離れたものとして提示していると理解する方が正確です。
4. If I were a bird はなぜ過去形?
もし私が鳥だったら、世界中を飛び回るのに。
現在の私は鳥ではありません。現在の話なのにwereを使うのは、現実とは異なる仮想世界に距離を置くためです。
5. wouldが丁寧になるのも「距離」
手伝ってくれますか?
Would you help me?
手伝っていただけますか?
wouldにすると、相手に対する要求を直接ぶつけず、一歩引いた表現になります。ここでは時間ではなく、心理的な距離が丁寧さにつながっています。
6. can → couldも同じ考え方
couldはcanの過去形として使えます。
私は今泳げます。
I could swim when I was five.
私は5歳のとき泳げました。
これは単純な時間の過去です。
でもcouldは現在のお願いにも使える
手伝ってくれる?
Could you help me?
手伝っていただけますか?
Could you...?は過去の能力を質問しているわけではありません。canより一歩距離を置くことで、控えめで丁寧な依頼になります。
7. couldは可能性を控えめにもできる
あとで雨が降る可能性があります。
couldには「〜する可能性がある」という用法もあります。これも単純に「canの過去」と訳すだけでは理解できません。
3種類の「距離」で整理
will → would / can → could
② 現実との距離
If I had ..., I would ...
③ 相手との心理的な距離
Will you...? → Would you...?
Can you...? → Could you...?
「wouldには意味が何個、couldには意味が何個」と別々に丸暗記するより、過去形が距離を作ることがあると理解すると整理しやすくなります。
TOEICでの見分け方
(A) will
(B) would
(C) can
(D) has
答え:(B) would
If節のhadが、現実から距離を置いた仮定を作っています。主節ではwouldが自然です。
Could you send me the updated schedule?
更新した予定表を送っていただけますか?
ビジネス場面ではCould you...?の丁寧な依頼も重要です。
まとめ
would → 過去から見た未来 / 仮定 / 控えめ・丁寧
can → 現在の能力・可能など
could → 過去の能力 / 控えめな可能性 / 丁寧な依頼
共通ポイント:過去形は「昔」だけでなく、距離を作ることがある。
willとbe going toの違い / 時制を学ぶ / TOEIC文法まとめ / Part 5対策