英語と日本語は何が違う?英文法が難しく感じる根本原因
英語を勉強していると「なんで毎回Iやyouが必要?」「aとtheって必要?」「なんで動詞の形がこんなに変わる?」と感じることがあります。これは単語の違いだけではなく、英語と日本語では情報の組み立て方がかなり違うからです。
日本語は文脈から補える情報を省略しやすい。英語は主語・語順・動詞の形など、文の構造で関係を明示する部分が多い。もちろん両言語とも文脈を使いますが、この傾向を知ると英文法が理解しやすくなります。
1. 英語は「誰が何をした」を明示しやすい
→ 「私は」を省略しても会話では普通に通じる。
英語:I ate ramen yesterday.
→ 基本的に主語Iと動詞ateを置く。
日本語では、会話の参加者が分かっている情報を頻繁に省略できます。英語では通常、文の骨格として主語+動詞を明示します。そのため英文を読むときは、まず「誰が=主語」「どうした=動詞」を探すのが有効です。
2. 日本語は助詞、英語は語順が大きな役割を持つ
トムを私は助けた。
→ 「は」「を」が役割を示すため、語順をある程度動かせる。
I helped Tom.
私がトムを助けた。
Tom helped me.
トムが私を助けた。
英語では位置によって主語・目的語などの役割が決まりやすいため、語順が非常に重要です。
S(誰が)→ V(どうした)→ O(誰を)
3. 英語は動詞の形に時間情報を持たせる
英語:I worked yesterday.
英語ではyesterdayという時間表現だけでなく、workもworkedに変化します。動詞の形が、時間や出来事の捉え方を示す重要な手掛かりになります。
4. 「いつ」だけでなく「出来事をどう見るか」も表す
→ 過去の夕食という出来事をひとまとまりとして見る。
I was eating dinner.
→ 過去のある時点で夕食の途中を見る。
I had eaten dinner.
→ 過去の基準点より前に夕食が済んでいたことを見る。
英語学習では「過去形=短い、進行形=長い」と考えないことが重要です。同じ30分の夕食でも、どの視点から出来事を見せるかによって形が変わります。
5. 日本語は主語をかなり省略できる
「食べた。」
実際には:
(あなたは)(ご飯を)食べた?
(私は)(ご飯を)食べた。
日本語では文脈から分かる主語や目的語を省略できます。一方、英語なら通常はDid you eat?のように主語を置きます。この違いが、英語でI・you・he・itなどが何度も登場する理由の一つです。
6. 英語は単数・複数を文法で示す
→ 文脈によっては1個か複数かを明示しなくても成立する。
英語:There is an apple.
英語:There are three apples.
英語では名詞の単数・複数が、冠詞や動詞にも影響します。三単現のsや主語と動詞の一致が重要になるのも、この仕組みと関係しています。
7. a / theで「どの名詞か」を示す
ある車を買いました。
↓
The car is very fast.
その車はとても速いです。
最初はa carとして登場し、その後、聞き手がどの車か特定できるようになるとthe carと表現できます。実際の冠詞の使い方はさらに広いですが、まずは聞き手が対象を特定できるかという視点が役立ちます。
8. 助動詞で「話し手の判断」も表す
彼は疲れている。
He may be tired.
彼は疲れているかもしれない。
He must be tired.
彼は疲れているに違いない。
mayやmustを加えると、単なる事実の記述ではなく、話し手がその状況をどの程度確かだと考えているかまで表現できます。
またCan you...?とCould you...?のように、過去形が時間ではなく心理的な距離を作り、丁寧さにつながる場合もあります。
9. 日本語と英語では動詞が出てくる位置が違う
→ 動詞が後ろに来る。
英語:We introduced a new system at the office yesterday.
→ 主語のかなり近くに動詞が来る。
日本語の感覚で英文を最後まで読んでから並べ替えると、長文では処理量が増えます。英語では主語→動詞→その後の情報という順番で前から理解する練習が重要です。
TOEIC長文でどう役立つ?
これを毎回きれいな日本語に並べ替えるのではなく、次のように前から処理します。
announced → 発表した
that → 発表内容はこれ
it would open → 会社が開設すると
a new office → 新しいオフィスを
in Osaka next year → 来年大阪に
まずSとVをつかみ、その後ろの情報を順番に足していく。この読み方はPart 6・Part 7の速度向上にもつながります。
日本語と英語の違いをまとめる
・主語などを省略しやすい
・助詞が文中の役割を示す
・語順を比較的動かしやすい
・動詞が文末に来やすい
・単数・複数を文脈に任せられる場面がある
英語
・主語を明示するのが基本
・語順が文中の役割を強く示す
・動詞の形が時間や出来事の見方を示す
・主語の近くに動詞が来やすい
・単数・複数、冠詞などを文法的に示す
英文法を「日本語への変換」だけで覚えない
英語学習で苦しくなりやすいのは、日本語の文を英単語に置き換えるだけで理解しようとすることです。例えば「would=〜だろう」「過去形=昔」「have=持つ」のような1対1暗記だけでは、別の用法が出てきたときにつながりません。
この視点を持つと、語順・時制・助動詞・冠詞・単数複数が、バラバラの暗記項目ではなく英語の仕組みとして見えてきます。
まとめ
英語と日本語の違いは、単語が違うことだけではありません。情報を何の手掛かりで、どの順番で相手に伝えるかが違います。TOEICでも、日本語に完全翻訳してから理解するのではなく、主語・動詞を軸に英語の語順で意味を積み上げることが重要です。
過去形・過去進行形・過去完了形 / will・would・can・could / may・must・have to / a・an・the / TOEIC文法まとめ