なぜ完了形やhave toに「have」が使われるの?
英語を勉強していると、have=「持っている」と習ったはずなのに、I have finished、I had eaten、I have to workなど、まったく「持つ」に見えないhaveが何度も登場します。
結論から言うと、完了形のhaveとhave toのhaveは、現代英語では同じ文法として扱うものではありません。ただし、haveの基本イメージを知ると、それぞれの表現を理解しやすくなります。
haveには「所有する」だけでなく、何かを自分のところに持つ・経験するという広い使われ方があります。一方、完了形ではhaveは助動詞として文法機能を持ち、have toは「〜する必要がある」というまとまりで使われます。
1. 普通のhaveは「持っている」
私は車を持っています。
まず基本は「自分のところに何かがある」という所有のhaveです。
自分のところに車がある
= have a car
ただしhaveは所有だけでなく、have breakfast、have a problem、have a good timeのように、行為・経験・状態についても広く使われます。
2. 完了形ではhaveは助動詞になる
現代英語の文法として、完了形はhave + 過去分詞で作ります。
仕事を終えました。
She has visited Osaka before.
彼女は以前大阪を訪れたことがあります。
ここでのhaveは「所有する」という普通の動詞ではなく、完了形を作る助動詞です。現在完了は、過去の出来事を現在と関連づけて表します。
3. 「結果を今持っている」と考えるとイメージしやすい
学習上のイメージとしては、I have finished my work.を次のように考えると分かりやすくなります。
↓
finished
↓
その結果が現在につながっている
↓
I have finished my work.
ただし、これは理解のためのイメージです。現代英語ではhave finishedを「have=持つ」と逐語的に分解するのではなく、have + 過去分詞=完了形という文法として扱います。
4. 過去完了になるとhaveがhadになる
過去完了:I had eaten dinner when she came home.
過去完了では、基準点そのものが過去に移ります。
↓
had eaten
↓
妻が帰宅 ← 過去の基準点
↓
現在
つまり過去完了は、過去のある時点から見て、それより前に起きたことを表します。
5. 未来完了ならwill haveになる
金曜日までにはその報告書を完成させているでしょう。
willは助動詞なので、その後ろには動詞の原形が来ます。そのためwillの後ろはhadではなくhaveです。
過去基準 → had finished
未来基準 → will have finished
6. じゃあhave toのhaveは?
今日は働かなければなりません。
have toは「〜する必要がある」「〜しなければならない」という表現です。完了形とは文法構造が違います。
have + 過去分詞
have finished / had eaten
have to
have to + 動詞原形
have to work / have to study
have toは、ルール・事情・状況などによる必要性を表すときによく使われます。
7. have toも時制を変えられる
今日は働かなければならない。
過去:I had to work yesterday.
昨日は働かなければならなかった。
未来:I will have to work tomorrow.
明日は働かなければならないだろう。
ここでもwillの後ろには原形が必要なので、will have toになります。
8. will haveが2種類あるように見える理由
次の2文を比べてみましょう。
5時までには仕事を終えているでしょう。
→ will + have + 過去分詞(未来完了)
I will have to finish the work by five.
5時までに仕事を終えなければならないでしょう。
→ will + have to + 動詞原形(未来の必要性)
見た目はどちらもwill haveですが、haveの後ろを見ると構造が分かります。
will have to + 動詞原形 → 未来の「〜しなければならない」
9. TOEICでは後ろの形を見る
(A) complete
(B) completed
(C) completing
(D) to complete
答え:(B) completed
will have + 過去分詞なので未来完了です。
(A) started
(B) starting
(C) start
(D) starts
答え:(C) start
have to + 動詞原形なのでstartを選びます。
10. 「have=持つ」だけで丸暗記しない
英語では、一つの単語が文法化して別の役割を持つことがあります。そのため、すべてのhaveを日本語の「持つ」に無理やり訳す必要はありません。
完了形のhave → have + 過去分詞で完了形を作る助動詞
have to → 「〜する必要がある」という表現
まとめ
haveが何度も登場するからといって、全部が同じ文法というわけではありません。重要なのはhaveの後ろに何が来ているかです。
have + 過去分詞 → 完了形
have to + 動詞原形 → 〜する必要がある
この区別ができると、現在完了・過去完了・未来完了・have toが一気に整理しやすくなります。
過去形・過去進行形・過去完了形 / may・must・have toの違い / will・would・can・couldの違い / TOEIC文法まとめ